頭皮ケア・脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎のシャンプー選び|20年悩んだ美容師が教える5つのポイント

フケ・ニオイ・かゆみに悩んできた美容師が、脂漏性皮膚炎に合うシャンプーの選び方を解説します。

脂漏性皮膚炎のシャンプー選び|20年悩んだ美容師が教える5つのポイント

脂漏性皮膚炎とは?原因とメカニズムをわかりやすく解説

マラセチア菌と皮脂の関係

脂漏性皮膚炎は、頭皮に元々存在している「マラセチア菌」という常在菌が、何らかの原因で増殖しやすくなることで起こると考えられています。
マラセチア菌自体は、特別悪い菌というわけではなく、誰の皮膚にも存在しているごく普通の菌です。
そのため、脂漏性皮膚炎は人から人へうつる感染症ではありません。

しかし、

  • 体質
  • ストレス
  • 睡眠不足
  • 食生活の乱れ
  • ホルモンバランス
  • 季節の変化
  • 皮脂分泌の増加

など、さまざまな要因が重なることで、頭皮環境のバランスが崩れ、マラセチア菌が増えやすい状態になることがあります。

マラセチア菌は皮脂を好むため、皮脂をエサにして増殖します。その過程で生成される物質が頭皮を刺激し、炎症を引き起こしやすくなると言われています。
炎症が起こると頭皮のターンオーバー(皮膚の生まれ変わり)が乱れ、未成熟な角質が大量にはがれ落ちるようになります。これが脂漏性皮膚炎でよく見られるフケの原因の一つです。

脂漏性皮膚炎の原因となるマラセチア菌と皮脂の関係図

さらに頭皮のバリア機能が低下することで刺激に敏感になり、

・かゆみ
・赤み
・ベタつき
・頭皮のニオイ

といった症状が現れやすくなります。

僕自身も、寝不足やストレスが続いた時や、食生活が乱れた時に症状が悪化することが何度もありました。
僕自身の経験からも、脂漏性皮膚炎は単純に「シャンプーだけ」の問題ではなく、頭皮環境全体のバランスが非常に重要だと感じています。

では、なぜ脂漏性皮膚炎の方の中には、

  • 毎日しっかり洗っているのに改善しない
  • 洗った直後は良いのに、すぐにフケやかゆみが戻る

と感じる人が多いのでしょうか。

なぜ「洗っても洗っても」治らないのか

脂漏性皮膚炎に悩んでいる方ほど、「ちゃんと洗わなきゃ」「もっとスッキリさせなきゃ」と思っていることが多いです。僕自身もそうでした。
フケやベタつき、頭皮のニオイが気になると、とにかく“しっかり洗うこと”が大事だと思っていたんですよね。

だから昔は、

  • 洗浄力の強いシャンプーを使う
  • 1日に何回も洗う
  • ゴシゴシこする
  • 爽快感の強いシャンプーを選ぶ

そんなケアを続けていました。

実際、洗った直後は頭皮がスッキリするので、「これなら良くなりそう」「ちゃんと皮脂を落とせている」と感じることもありました。

しかし、それで改善するどころか、逆に悪化してしまうこともありました。
今振り返ると、皮脂ばかりを気にして、頭皮環境そのものを傷つけていたのかもしれません。

頭皮は、必要な皮脂まで落としすぎると、乾燥や刺激から守ろうとして、さらに皮脂を出そうとすることがあります。
すると、

皮脂が増える

マラセチア菌が増えやすくなる

炎症が起きる

さらにかゆい

また強く洗う

という悪循環に入りやすくなってしまいます。

洗いすぎによる脂漏性皮膚炎悪化のサイクル図

また、メントールなどによる爽快感の強いシャンプーを使うと、頭皮の状態が良くなったように感じることがあります。
しかし、爽快感と脂漏性皮膚炎の改善は必ずしも一致するわけではありません。
一時的な使用感だけで判断してしまうと、自分の頭皮に合わないケアを続けてしまうこともあります。

もちろん、脂漏性皮膚炎の原因は洗いすぎだけではありません。

もともとの体質や、

  • ストレス
  • 睡眠不足
  • 食生活
  • ホルモンバランスの変化

など、さまざまな要因が重なって悪化するケースも多いです。
ただ、その状態の頭皮に「強すぎるケア」を続けてしまうと、さらに頭皮環境を乱してしまうことがあります。
だからこそ脂漏性皮膚炎のケアでは、
「しっかり洗うこと」よりも、「必要なうるおいは残しながら、やさしく整えること」が大切だと、僕自身は感じています。

とはいえ、これは20年以上悩み続けた今だから言えることです。
実際には、僕も数え切れないほどのシャンプーやケア方法を試し、良いと思ったものもあれば、まったく効果を感じられなかったものもありました。
中には、「これなら治るかもしれない」と期待して購入したものの、かえって症状が悪化してしまった経験もあります。

私が20年間試したケアと、その失敗談

市販の薬用シャンプーで改善しなかった理由

脂漏性皮膚炎に悩み始めてから、僕自身、本当にいろいろなシャンプーを試してきました。
ドラッグストアで「薬用」と書かれているものを見つけては、「今度こそ改善するかもしれない」と思って使ってみる。

そんなことを何度も繰り返していました。

実際、使い始めの数日間はフケやかゆみが落ち着いたように感じることもありました。
しかし、しばらくすると再び症状が出始め、「またダメだったか……」という経験を何度もしてきました。

もちろん、市販の薬用シャンプーが悪いというわけではありません。
実際に、自分に合うものが見つかって改善する方もいると思います。
ただ、僕自身が長年いろいろ試して感じたのは、「有効成分の種類やバランスがかなり重要」ということでした。
薬用シャンプーには、「有効成分」と呼ばれる成分が配合されています。

例えば、

  • フケやかゆみの原因菌にアプローチする成分
  • 炎症を抑える成分
  • 古い角質をケアする成分

などです。

しかし、市販のシャンプーだと、有効成分が1種類、もしくは2種類程度のものも多く、脂漏性皮膚炎の症状や頭皮状態は人によって異なります。
そのため、有効成分が配合されていても、

  • 洗浄力が強すぎる
  • 保湿力が足りない
  • 自分の頭皮に合わない

といった理由で、十分な効果を感じられないこともあります。

実際に僕も「あと少し足りない」という感覚がずっとありました。
さらに、当時試したものの中には、洗浄力がかなり強いものもありました。
特に脂漏性皮膚炎の頭皮は、ベタついているように見えても、実際には乾燥しているケースも少なくありません。

なので、

  • 有効成分
  • 洗浄成分
  • 保湿成分

この3つのバランスが非常に重要だと感じています。
このバランスが少しでも合わないと、逆にかゆみやフケが悪化してしまうこともありました。
僕自身、数多くの商品を試していく中で、「薬用だから選ぶ」のではなく、「どんな成分が、どのようなバランスで配合されているかを見ることが大切」
がすごく大事なんだと感じるようになりました。

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皮膚科治療とシャンプーケアの併用

脂漏性皮膚炎の炎症が強い時は、正直、毎日のシャンプーケアだけでは限界がある場合もあります。
僕自身も症状がひどかった時期は皮膚科に通い、ステロイドの塗り薬などを処方してもらっていました。
実際、赤みや強いかゆみがある時は、まず炎症を一度しっかり抑えることが大切だと思います。

そのため、

  • 頭皮の赤みが強い
  • かゆみで眠れない
  • フケが大量に出る
  • 症状が長期間続いている

といった場合は、無理に自己判断せず、皮膚科を受診することをおすすめします。
ただ、ステロイドなどの治療薬は炎症を抑えるためのものであり、頭皮環境そのものを整えるためのものではありません。

そのため、症状が落ち着いたあとも頭皮環境が乱れたままだと、

  • 炎症が再発する
  • フケやかゆみが戻る
  • ベタつきやニオイが気になる

という状態を繰り返しやすくなってしまいます。

僕自身も、「薬で一時的によくなる → また悪化する」というサイクルを何度も経験してきました。
そこで大切になってくるのが、毎日のシャンプーケアです。
シャンプーは薬のように症状を治療するものではありません。

しかし、

  • 頭皮に必要以上の刺激を与えない
  • 洗いすぎない
  • 頭皮環境を整える
  • 自分に合ったシャンプーを継続する

といった日々のケアを続けることで、症状が再発しにくい頭皮環境を目指すことはできます。

僕自身の経験では、

皮膚科で炎症を抑える

シャンプーで頭皮環境を整える

状態を安定させる

という流れが最も効果的でした。
もちろん症状の程度や体質によって個人差はありますが、「薬かシャンプーか」ではなく、「薬とシャンプーを適切に使い分ける」という考え方が大切だと感じています。

「洗いすぎ」が悪化の原因だった体験

昔の僕は、とにかく「頭皮を清潔にしなきゃ」と思っていました。
フケやベタつき、頭皮のニオイが気になると、「もっとしっかり洗えばよくなるはず」そう考えていたんですよね。

なので当時は、

  • 洗浄力の強いシャンプーを使う
  • 1日に2回洗う
  • 爪を立ててゴシゴシ洗う
  • 爽快感の強いシャンプーを選ぶ

そんなケアを続けていました。洗った直後は確かにスッキリするんです。
だから、「これで改善に向かっているはず」と思っていました。

でも、時間が経つと逆に、

  • かゆみが強くなる
  • フケが増える
  • 頭皮がつっぱる
  • ベタつきがひどくなる

そんな状態を繰り返していました。
当時は、「ちゃんと洗えてないから悪化してるんだ」と思っていたんですが、今振り返ると、必要以上に洗いすぎていたことも原因のひとつだったんだと思います。
頭皮には、本来バリア機能があります。
しかし、洗浄力が強すぎたり、何度も洗いすぎたりすると、必要な皮脂まで奪ってしまい、頭皮が刺激に敏感な状態になりやすくなります。
すると頭皮は、「乾燥から守らなきゃ」として、さらに皮脂を出そうとすることがあります。

その結果、

皮脂が増える

マラセチア菌が増えやすくなる

炎症が起きる

また気になって強く洗う

という悪循環になってしまうんですよね。
もちろん、脂漏性皮膚炎は洗いすぎだけが原因ではありません。
もともとの体質や、ストレス、睡眠不足、生活習慣など、いろいろな要因が重なって悪化することも多いです。
ただ、炎症が起きて敏感になっている頭皮に対して、強すぎるケアを続けてしまうと、さらに悪化しやすくなることがある。これは僕自身、長年かなり実感してきた部分でした。

美容師・藤倉が学んだこと

この経験から学んだのは、 「脂漏性皮膚炎は、とにかく皮脂を落とせば良いわけではない」 ということです。

大切なのは、 「必要な汚れは落としながら、頭皮に必要なうるおいは守ること」 です。

だからこそ今は、 「とにかく落とす」のではなく、 「頭皮環境を整える」 という考え方が大切だと思っています。

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脂漏性皮膚炎向けシャンプーの選び方:5つのポイント

脂漏性皮膚炎向けシャンプー選びの5つのポイント

抱真菌成分(ピロクトンオラミン等)の確認

脂漏性皮膚炎向けのシャンプーを選ぶ上で、まず大切だと感じているのが、「抗真菌成分」が配合されているかどうかです。

脂漏性皮膚炎は、頭皮の常在菌である「マラセチア菌」が異常に増殖し、炎症を起こすことが関係していると言われています。
そのため、このマラセチア菌にアプローチする成分が配合されているかは、シャンプー選びの中でもかなり重要なポイントだと思っています。

代表的な抗真菌成分としては、

  • ピロクトンオラミン
  • ミコナゾール硝酸塩

などがあります。

特にピロクトンオラミンは、フケやかゆみを防ぐ有効成分として、多くの薬用シャンプーにも採用されています。
僕自身も長年、本当にいろいろなシャンプーを試してきましたが、その中で、実際に自分の頭皮で検証して感じたのは、脂漏性皮膚炎には「ピロクトンオラミン」がかなり相性が良かったということです。
もちろん、すべての人に必ず合うとは限りません。

ただ僕の場合は、「フケ・かゆみ・頭皮のニオイ」こういった悩みに対して、比較的安定しやすい感覚がありました。

ただし、「抗真菌成分が入っていればそれだけで良い」というわけではありません。
抗真菌成分が入っていても、洗浄力が強すぎたり、刺激が強かったりすると、頭皮が敏感になってしまうこともありました。

脂漏性皮膚炎の頭皮は、見た目以上に敏感になっていることがあります。
なので僕自身は、「抗真菌成分が入っているか」だけではなく、

  • 洗浄成分とのバランス
  • 頭皮へのやさしさ
  • 継続して使いやすいか

まで含めて選ぶことがすごく大切だと感じています。

抗炎症成分(グリチルリチン酸ジカリウム)の重要性

僕自身が長年悩んできて感じたのは、脂漏性皮膚炎は「菌対策だけ」で改善するほど単純ではないということです。
実際には、フケよりもかゆみや赤みに悩まされることも多く、頭皮の炎症そのものへのケアも重要だと感じています。

脂漏性皮膚炎に悩んでいると、

  • かゆい
  • 赤くなる
  • ヒリヒリする
  • 無意識に頭をかいてしまう

といった炎症症状が出やすくなります。
そこで僕がシャンプー選びで重視しているのが、「抗炎症成分」が配合されているかどうかです。
代表的な成分のひとつが、グリチルリチン酸ジカリウムです。
少し難しい名前ですが、この成分は甘草(カンゾウ)という植物由来の成分をもとに作られた有効成分で、薬用シャンプーやスキンケア用品などにも広く使用されています。
頭皮の炎症やかゆみを抑える目的で配合されることが多く、脂漏性皮膚炎向けのシャンプーを選ぶ際にも注目したい成分のひとつです。

20年間悩んで感じたこと

僕自身、脂漏性皮膚炎で長年悩んできましたが、 特につらかったのはフケ以上に「かゆみ」でした。仕事中や人と話している時でも気になってしまい、 無意識に頭をかいてしまうこともありました。

掻けばかくほど頭皮に刺激が加わり、 さらに炎症が悪化する。
この悪循環を何度も経験してきたからこそ、 炎症ケアの重要性を強く実感しています。

だからこそ僕は、マラセチア菌にアプローチする抗真菌成分だけでなく、炎症やかゆみにアプローチできる抗炎症成分も非常に重要だと考えています。

ただし、ここでも大切なのはバランスです。
抗炎症成分が入っていても、

  • 洗浄力が強すぎる
  • 頭皮への刺激が強い
  • 洗い上がりがつっぱる

といったシャンプーでは、頭皮環境そのものが乱れてしまうことがあります。
そのため僕自身は、「抗真菌成分」と「抗炎症成分」の両方が配合されていること
そして、頭皮に必要以上の負担をかけない処方であることをシャンプー選びの大切なポイントとして考えています。

アミノ酸系洗浄成分を選ぶべき理由

脂漏性皮膚炎向けのシャンプーを選ぶ時、抗真菌成分や抗炎症成分に注目する方は多いと思います。
もちろんそれも大切なのですが、僕自身が長年悩んできた経験から言うと、それと同じくらい重要なのが「洗浄成分」です。
どんなに良い有効成分が入っていても、洗浄力が強すぎると頭皮に負担をかけてしまうことがあります。

20年間悩んで感じたこと

僕自身、脂漏性皮膚炎の症状がひどかった頃は、 「とにかく皮脂を落とすこと」が大切だと思っていました。
そのため、爽快感が強いシャンプーや、洗った後にキュッキュッとするような洗浄力の強いシャンプーを選ぶことも多かったのですが、実際には頭皮のかゆみやフケが改善するどころか、悪化してしまうことも少なくありませんでした。

今振り返ると、 必要な皮脂まで落としすぎていたことが、 頭皮環境の乱れにつながっていたのだと思います。

実際、シャンプーに使われる洗浄成分の中には、「ラウレス硫酸Na」「ラウリル硫酸Na」など、比較的洗浄力の強い成分が配合されているものもあります。
脂漏性皮膚炎で炎症を起こしていたり、頭皮が敏感になっていたりする場合には、刺激が強すぎることもあると僕は感じています。

そこで僕が注目するようになったのが、アミノ酸系洗浄成分です。
アミノ酸は、もともと人の髪や肌を構成するタンパク質の材料となる成分です。
そのためアミノ酸系洗浄成分は、頭皮や髪に必要なうるおいを守りながら、余分な皮脂や汚れをやさしく洗い流すことができると言われています。

代表的なアミノ酸系洗浄成分には、

  • ココイルグルタミン酸Na
  • ラウロイルメチルアラニンNa
  • ココイルメチルタウリンNa

などがあります。

もちろん、アミノ酸系洗浄成分が配合されていれば必ず良いというわけではありません。
ただ、ただ、脂漏性皮膚炎で頭皮が敏感になっている方や、フケ・かゆみを繰り返している方にとっては、シャンプー選びのひとつの目安になる成分だと僕は考えています。

脂漏性皮膚炎の方は、「皮脂を落としたい」という気持ちが強くなりがちですが、実際には落としすぎることで頭皮環境がさらに乱れてしまうこともあります。
だからこそ僕は、しっかり洗うことよりも、必要なものを残しながら洗うことが大切だと考えています。
そしてこれは頭皮だけの話ではありません。
洗浄力が強すぎるシャンプーを使い続けると、髪に必要な油分まで奪われてしまい、「パサつく」「ゴワつく」「まとまりが悪くなる」といった髪の悩みにもつながります。

僕自身も脂漏性皮膚炎をケアしながら髪もきれいに保ちたいと思っていたので、「頭皮だけ良ければいい」という考え方ではなく、頭皮と髪の両方を考えたシャンプー選びを意識するようになりました。
だからこそ脂漏性皮膚炎向けのシャンプーを選ぶ際は、有効成分だけでなく、どんな洗浄成分が使われているのかにもぜひ注目してみてほしいと思います。

シャンプー選びのポイント

脂漏性皮膚炎向けのシャンプーを選ぶ際は、 有効成分だけでなく洗浄成分にも注目しましょう。

僕自身は、アミノ酸系洗浄成分をベースにしたシャンプーの方が頭皮状態を安定して保ちやすいと感じています。

「しっかり落とす」よりも、 「必要なうるおいを守りながら洗う」 という視点が大切です。

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避けるべき成分とその理由

ここまで、脂漏性皮膚炎向けのシャンプー選びで大切だと感じている成分についてお話してきました。
では逆に、僕自身がシャンプーを選ぶ際に避けるようにしている成分についてもお話したいと思います。
もちろん、どんな成分が合うかは人それぞれです。
ただ、僕自身が20年以上脂漏性皮膚炎に悩み、数え切れないほどのシャンプーを試してきた中で「これはできるだけ避けたい」と思う成分があります。

まずひとつ目は、洗浄力の強い石油系界面活性剤です。
代表的なものとして「ラウレス硫酸Na」「ラウリル硫酸Na」などがあります。
もちろん、これらの成分が悪いわけではありません。
洗浄力が高く、皮脂や汚れをしっかり落としてくれるため、頭皮の状態によっては合う方もいると思います。

ただ、僕の場合はこういった成分が入ったシャンプーを使うと、

  • 頭皮がつっぱる
  • フケが増える
  • かゆみが出やすい
  • 髪がパサつく

といったことが多くありました。
脂漏性皮膚炎で敏感になっている頭皮には、刺激が強すぎると感じています。

次に僕が気にしているのが、油分や脂質を多く含む保湿成分です。
脂漏性皮膚炎は、マラセチア菌が皮脂や油分をエサにして増殖することが関係して
いると言われています。
そのため僕自身は必要以上に油分を補うことよりも、水溶性の保湿成分を中心に配合したシャンプーを選ぶようにしています。

脂漏性皮膚炎の頭皮は、「油分不足」というよりも、「頭皮環境のバランスが乱れている」状態だと僕は考えています。
だからこそ、余分な油分を与えるよりも、水分バランスを整えることを意識しています。

また、頭皮が敏感になっている時は、メントールやアルコール(エタノール)などの刺激を強く感じる成分にも注意しています。
これらの成分が配合されていても問題なく使える方はいますが、僕の場合はヒリヒリ感やかゆみにつながることがあったため、できるだけ頭皮への刺激が少ないものを選ぶようにしています。

脂漏性皮膚炎で頭皮が敏感になっている時は、「頭皮に余計な負担をかけたくない」というのが僕の考えです。

そのためシャンプーを選ぶ時は、できるだけシンプルな処方で、頭皮環境を整えることを優先しています。
20年以上脂漏性皮膚炎と付き合ってきた経験から感じるのは、何を入れるかだけでなく、何を入れないかも同じくらい大切だということです。
成分表を見るのは少し難しく感じるかもしれませんが、シャンプー選びの際はぜひ一度チェックしてみてください。

「きしまない」も重要な選定基準 

脂漏性皮膚炎向けのシャンプーを探していると、「フケが減るか」「かゆみが抑えられるか」という部分に意識が向きがちです。

もちろんそれはとても大切なポイントです。
ただ、僕自身が長年いろいろなシャンプーを試してきて感じたのは、きしまないことも同じくらい重要だということです。

実際、脂漏性皮膚炎向けのシャンプーの中には、頭皮ケアを重視するあまり、洗い上がりがゴワゴワしたり、髪がきしんだりするものも少なくありません。

僕自身も過去に、

  • 頭皮の調子は良くなった
  • でも髪がパサつく
  • 指通りが悪くなる

という経験を何度もしてきました。

美容師という仕事柄、お客様の髪に触れる機会も多いので、頭皮だけでなく髪の状態もどうしても気になります。
どんなに頭皮に良いシャンプーでも、髪がまとまらない、指通りが悪い、パサつく、ツヤがなくなる
という状態では、なかなか使い続けることができません。
実際、脂漏性皮膚炎のケアは数日で終わるものではなく、長く付き合っていくことが多い悩みです。

だからこそ、「続けられること」がとても大切になります。 
頭皮にやさしいことはもちろん、髪の仕上がりにも満足できる。
僕はそんなシャンプーが理想だと考えています。
僕自身、20年以上脂漏性皮膚炎に悩みながら美容師を続けてきた中で、「頭皮ケア」と「美しい髪」このどちらかを犠牲にする必要はないと思うようになりました。

シャンプーを選ぶ時は、有効成分や洗浄成分だけでなく、毎日気持ちよく使い続けられるかという視点もぜひ大切にしてほしいと思います。

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正しい洗髪方法:予洗い・泡パック・ドライの3ステップ

脂漏性皮膚炎向けの正しい洗髪方法3ステップ

どんなに自分に合ったシャンプーを選んでも、洗い方が間違っていると十分な効果を発揮できません。
僕自身も長年、シャンプー選びばかりに目が向いていましたが、美容師として多くのお客様の頭皮を見てきた中で、「何で洗うか」と同じくらい「どう洗うか」も大切だと感じています。

脂漏性皮膚炎の方に特に意識してほしいのが、

  • 予洗い
  • 泡パック
  • ドライ

の3つです。
毎日のことだからこそ、正しい方法を習慣にしていきましょう。

①予洗いで汚れの7割は落ちる

シャンプーをつける前に、お湯だけで頭皮と髪をしっかりすすぐことを「予洗い」と言います。
実はこの予洗いだけで、頭皮や髪についた汚れの7割程度は落とせると言われています。
しかし意外と、「髪を濡らしたらすぐシャンプー」という方も多いんですよね。
僕がおすすめしているのは、38~40℃くらいのぬるま湯で1~3分程度しっかり流すこと。
指の腹を使いながら頭皮全体にお湯を行き渡らせるイメージです。

予洗いをしっかり行うことで、

  • シャンプーの泡立ちが良くなる
  • 摩擦が減る
  • シャンプーの使用量を減らせる

といったメリットがあります。
脂漏性皮膚炎の方は特に頭皮への負担を減らしたいので、この工程はぜひ丁寧に行ってみてください。

②泡パックで有効成分を頭皮に届ける

予洗いが終わったらシャンプーをしっかり泡立てて洗います。
ここで僕がおすすめしているのが、「泡パック」です。
洗い終わったらすぐ流すのではなく、泡を頭皮につけたまま1分ほど置いてから流します。
シャンプーに配合されている抗真菌成分や抗炎症成分は、つけた瞬間に働くわけではありません。
少し時間を置くことで、成分が頭皮全体に行き渡りやすくなります。
僕自身も長年この方法を続けています。

ただし、

  • 爪を立てて洗う
  • ゴシゴシこする
  • 長時間放置する 

のは逆効果です。
あくまで、「やさしく洗って1分待つ」くらいのイメージで十分です。

③ドライヤーでしっかり乾かす 

意外と見落とされがちですが、脂漏性皮膚炎の方にとってドライヤーはとても重要です。
僕も若い頃は、「自然乾燥の方が頭皮にやさしいんじゃないか」と思っていました。
でも実際は逆でした。

頭皮が濡れた状態が長く続くと、

  • 頭皮環境が乱れやすい
  • 雑菌が繁殖しやすい
  • かゆみの原因になる 

ことがあります。
特に髪が長い方や毛量が多い方は注意が必要です。

まずはタオルドライでしっかり水分を取り、その後ドライヤーで頭皮から乾かしていきましょう。
髪ではなく、「頭皮を乾かす」という意識がポイントです。
この習慣を続けるようになってから頭皮環境が安定しやすくなったと感じています。

まとめ:継続的なケアが大切。男性の方はこちらも参考に

脂漏性皮膚炎は、「このシャンプーを使えばすぐ改善する」「この薬を使えば完全に治る」 というような単純なものではないと僕は考えています。

実際に僕自身も17歳の頃から20年以上悩み続けてきました。

その間、

  • 市販の薬用シャンプーを試す
  • 皮膚科に通う
  • 生活習慣を見直す
  • 洗い方を変える

本当にさまざまな方法を試してきました。

その経験から感じているのは、脂漏性皮膚炎は「治す」というより、「上手に付き合いながら頭皮環境を整えていく」ことが大切だということです。

体質やストレス、睡眠不足、食生活、季節の変化などによって症状は変化します。
だからこそ、

  • 自分に合ったシャンプーを選ぶ
  • 正しい洗髪方法を続ける
  • 無理のない生活習慣を心がける

こうした毎日の積み重ねが、頭皮環境を整えるためにとても重要だと感じています。

シャンプーを選ぶときのポイント
  • 抗真菌成分が配合されていること
  • 抗炎症成分が配合されていること
  • アミノ酸系洗浄成分を採用していること
  • 自分に合わない成分を避けること
  • 頭皮だけでなく髪のことも考えること

この5つを意識するだけでも、脂漏性皮膚炎向けのシャンプー選びは大きく変わってくると思います。

もし今、「いろいろ試しているのに改善しない」「自分に合うシャンプーが見つからない」そんな悩みを抱えているなら、焦らず少しずつ頭皮環境を整えていきましょう。僕自身も同じ悩みを経験してきた一人として、この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。

また、男性は女性に比べて皮脂分泌が多く、脂漏性皮膚炎が悪化しやすい傾向があります。
男性ならではの頭皮環境やシャンプー選びについては、別の記事でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

執筆者プロフィール

藤倉 祐介|美容師・毛髪診断士

17歳の頃から脂漏性皮膚炎に悩み、フケ・かゆみ・頭皮のニオイなどの症状を長年経験。市販の薬用シャンプーや頭皮ケア製品を数多く試してきた自身の経験を持つ。

美容師および毛髪診断士として、お客様の頭皮や髪の悩みに向き合う中で、「本当に使いたいと思えるシャンプーがない」という課題を感じ、自らシャンプーの開発に着手。3年以上にわたる研究と試作を重ね、20種類以上の処方を比較・検証しながら理想の処方を追求してきた。

本記事は、美容師としての専門知識と、脂漏性皮膚炎に長年悩んできた当事者としての経験をもとに執筆しています。